と言いつつも、これまではあまり、使い分けは一般的ではありませんでした。
理由は簡単です。やるのが手間だからです。
一口に複数の銀行を使い分けると言いますが、実際にやろうとすると、ことあるごとにあちらの銀行やこちらの銀行に自ら足を運ばねばならず、たいへん面倒くさいのです。
ですから使い分けは普及せず、ひとつの銀行で全てをまかなうことが主流となっていたのです。
しかし、ネットバンクはちがいます。
ネットバンクの場合には、わざわざ店舗まで足を運ぶ必要がありません。
自宅のパソコン等からインターネット経由で公式サイトにアクセスするだけでよいのです。
一台のパソコンの前に座って操作するだけで、全てを済ませることが可能ですから、複数のネットバンクを使い分けても、そんなに負担になりません。
複数の銀行の使い分けは、まさにネットバンクにこそ向いているやり方だと言えるでしょう。
使い分けには、いろいろなパターンが考えられます。
たとえば、普通預金と定期預金とで、ちがうネットバンクを使い分けてもいいでしょう(新生銀行と住信SBIネット銀行とか)。
あるいは、預金についてはひとつのネットバンクだけ活用して、住宅ローンなどの場合だけ、よりお得な別のネットバンクを利用するという手もあります(たとえばスルガ銀行ネットバンク支店)。
また、お財布代わり専用として、利用可能なATMの多さを重視するという手もあります(楽天銀行、ジャパンネット銀行、等)。
ほかには、系列グループと契約があると優遇される場合もありますから、それを利用するという手もあります(たとえば住信SBIネット銀行のネットローンでは、SBI証券に口座を持っている方向けの特別金利があったりします)。
あと、FXやCFDに関して言うと、最初からひとつのネットバンクに絞らず、複数のネットバンクで試してみて、使い勝手のいいところを最終的にメインに利用する、というやり方も、案外、多いです。
これは使い分けとは多少異なりますが、こういったやり方もあるということを覚えておいて、損はないでしょう。
(もちろん、FXとCFDをちがうネットバンクで行なう、なんて使い分けも、当然、あります)。
ネットバンクに限ったことではないのですが、銀行というものは、目的別に使い分けた方が、結果的にはお得になります。
「そうかな? でも、ひとつの銀行で全部済ませた方が簡単じゃん」
そういう意見もあるでしょう。
しかし、考えてみてください。 銀行というものは、ひとつひとつ、みな、特徴がちがっています。
特徴がちがうということは、得意とする商品がちがうということです。
全部のサービスについて得意だという銀行は、たぶん、ひとつもありません。
これは別にサボっているわけではなくて、そのままだとどれも似たり寄ったりのサービスにしかならないところを、銀行側の努力によって、得になるサービスをいくつか、作り出しているのです。
ですから、各銀行の得意とする商品や特徴を理解して、それらをうまく活用することが、結局は便利でお得な道へとつながるのです。